すこしわかる

私は日本で生まれ育ち、日本語を話し、義務教育と高等教育の一環で英語を学びました。成人した後、第二外国語として初めてメキシコでスペイン語を学ぶことになった経験が、今回一つのきっかけとなっています。乳幼児の言語習得を追体験するような生活の中で、文法のあり方や語彙が、世界の認識を内側から変容させていくような感覚を持ちました。ドイツ語という広大な言語世界の一端を覗き見る過程を、観客と共に共有して、「すこしわかる」状態ーあるいはドイツ語が母語であったり、流暢な方には、ドイツ語教室でない場所で、ライブパフォーマンスの最中に改まって知識を見直す経験をすることを一つの儀礼と考え、実践します。

協力:戸田尚克