パラレル・フルクソールム:Conviviality Session
Parallel Fluxorum: Conviviality Session
2022.3.18 [FRI] 18:30-20:00 (OPEN 18:00)/TALK: 20:00-21:00
Goethe-Institut Tokyo
乾真裕子 INUI Mayuko
ヘルシンキより参加。
姥凪沙 UBA Nagisa
リビング(ストッキング/薬の殻)
遠藤麻衣 ENDO Mai
ニューヨークより参加。
長田萌香 OSADA Moeka
Bound
小野龍一 ONO Ryuichi
「アンサンブル」。それを仮に「他者同士による共同/協働の機会」として定義するならば、その社会性の背後には「裏切り」のコードがひっそりと横たわっている。今回の弦楽六重奏曲も、その内部に意図的/非意図的な裏切り—「軋み」を内包している。 このStillliveという企画もまた、様々なレベルの「軋み」を有する。同時多発的に進行するアクションの「齟齬」はもちろん、観客とパフォーマーの間、ゲーテ・インスティチュートという文化施設とそこで展開されるイベントのアナーキーな性質。<Fluxorum>というラテン語は<Fluxus >(=流れる、変化する、下剤をかける)の複数形である。複数の言語が並走し同居する空間における絶えざるポレミック。その状況を「アンサンブル」と僕は呼びたい。
川口隆夫 KAWAGUCHI Takao
もぐらトンネル
小林勇輝 KOBAYASHI Yuki
佐野桃和子 SANO Towako
敷地理 SHIKICHI Osamu
shivering mass, loose boudary より抜粋 (パフォーマンス / 振動器具)
関優花 SEKI Yuka
武本拓也 TAKEMOTO Takuya
点子 Tenko
帆波 [MIRA新伝統] HONAMI [MIRA新伝統]
資本新世の生命
三好彼流 MIYOSHI Karu
吉田拓 YOSHIDA Taku
“Room, Plastic wrap, & Body” ゲーテ・インスティトゥート東京篇
弦楽六重奏:
田中香帆(Violin I)
北澤華蓮(Violin II)
杉浦文(Viola)
永田歌歩(Cello)
水野翔子(Contrabass)
ベイ(Voice)
弦楽奏者キュレーション:小口梨菜
乾真裕子 INUI Maiko
1997年大阪府生まれ。東京藝術大学大学院美術学部先端芸術表現専攻在籍。フェミニズムやクィア理論を手がかりに、自身の身体を用いた映像およびパフォーマンスを制作。主な展覧会に「YOUNG ARTIST EXHIBITION 2021」(EUKARYOTE) 、「Stilllive 2020」(ゲーテ・インスティトゥート東京) 、「第6回平成藝術賞受賞者展」(平成記念美術館ギャラリー) 、「彼女たちは歌う」(東京藝術大学美術館陳列館, 2020) 、「Stilllive 2019」(ゲーテ・インスティトゥート東京) など。


《Track 1》Stilllive 2020, Performance view / Photography by Yulia Skogoreva
姥凪沙 UBA Nagisa
1999年先天性の軽度身体障害者 (右手足耳が不自由) として誕生。2012年「平成26年度全国中学生人権作文コンテスト」東京都大会奨励賞受賞 (《15歳の決意》) 。2015年都立総合芸術高校美術科デザイン専攻入学、「ぬるめ、」(有志4人による展覧会) 企画、卒業制作展 (東京都美術館) に《ポーと、レイと、メーと。》出展。2018-2019年、MAD(Making Art Diffrent) や美学校を受講。2019年淑徳大学総合福祉学部社会福祉学科入学。2021年東京芸術大学美術学部先端芸術表現科入学。


《千手観音のポーズ》Stilllive 2021, Performance view / Photography by NODA Yuichiro
遠藤麻衣 ENDO Mai
1984年兵庫県生まれ。俳優・美術家として、自らの身体を通じたおしゃべりやDIY、演技といった遊戯的な芸術実践を行う。婚姻制度や性に対する規範に着目し、他者との共同制作を重ねている。主な展覧会に「ルール?」(21_21DESIGN SIGHT, 2021) など。2018年に、丸山美佳とクィア・フェミニズム系アートZINE『Multiple Spirits (マルスピ) 』を創刊。少女文化やクィア/フェミニズム運動の影響関係をリサーチし、展覧会「When It Waxes and Wanes」(ウィーン, 2019) を開催。


Stilllive 2019, Performance view / Photography by Yulia Skogoreva
長田萌香 OSADA Moeka
パフォーマー。幼少期よりダンスを始めアメリカ・シカゴの Columbia College Chicago でダンス学科を専攻し2018年卒業。在学中は様々なアーティストの作品に出演しながら作品を制作し現在はコンテンポラリーダンサーとして活動中。作品制作を通して社会の当たり前、常識に対する境界線の拡大を目標に、インプロと振り付けを織り混ぜて身体表現する
https://www.instagram.com/moeka_osada


《Passing by…》Stilllive 2021, Performance view / Photography by NODA Yuichiro
小野龍一 ONO Ryuichi
音楽家。1994年東京生まれ。東京藝術大学の作曲科を卒業後、同大学院美術研究科を修了。20世紀以降の音楽・聴取論をベースに、音楽制作をはじめサウンドデザインや展覧会での作品制作など領域横断的な活動を行う。2020年の緊急事態宣言下では、その影響で当時使用されなくなったコンサートホールの「沈黙」をテーマに、「SOUND SCAPE OF ANXIETY 不安のサウンドスケープ」というオンライン作品をサントリーホールをはじめ全国のコンサートホールとの協働により制作した。東京2020公認文化オリンピアード「TURN」海外プログラム・エクアドル代表アーティスト。近年の主な展覧会・公演に「ROOT:根」(SOGO美術館, ひびのこづえとアオイヤマダとの共作, 2021) 、「Come and Go」(ラポルト珠洲, ひびのこづえと島地保武との共作, 2021) 、「TURN茶会」(国立新美術館, 2021) 、「IN THE SOUNDSCAPE OF ANXIETY 不安のサウンドスケープの中で」(DummySpace, 2020) など。
https://ryuitarian.jimdofree.com/


Intuitional work session, Stilllive 2021, Performance view / Photography by NODA Yuichiro, ISHIDA Yuki
川口隆夫 KAWAGUCHI Takao
1962年佐賀県生まれ。1996年よりパフォーマンスグループ「ダムタイプ」に参加。2000年よりソロ活動を開始し、演劇・ダンス・映像・美術をまたいでパフォーマンスの幅広い可能性を追求する。2008年より私的パフォーマンスシリーズ《a perfect life》を展開し、2013年に「第5回恵比寿映像祭」に参加。近年は舞踏に関するパフォーマンス作品《ザ・シック・ダンサー》(田辺知美と共に、 2012年) 、《大野一雄について》(2013年) を発表。後者はニューヨーク・ベッシー賞にノミネートされ、2018年にはパリ市立劇場でも上演された。
http://www.kawaguchitakao.com/


Intuitional work session, Stilllive 2021, Performance view / Photography by NODA Yuichiro
小林勇輝 KOBAYASHI Yuki
1990年東京都生まれ。2014年ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ学位課程卒業後、日本人として初めてロイヤル・カレッジ・オブ・アート、パフォーマンス科に入学、2016年修士号修了。自身の身体を中性的な立体物として用い、性や障害、人種的な固定観念に問いかけ、自由と平等の不確かな社会コードを疑い人間の存在意義を探るパフォーマンス作品を中心に発表。主な展覧会に「Experimental Film & Video Festival in Seoul "EXiS2021"」(国立現代美術館MMCA, ソウル・韓国) 、「小林勇輝 Art Works 2012-2021」(個展, TAV GALLERY, 2021) 、「居場所はどこにある?」(東京藝術大学大学美術館陳列館, 2021) 、「Tokyo Tokyo FESTIVAL Special 13 | TOKYO REAL UNDERGROUND」(旧博物館動物園駅, 2021) 、「Life of Athletics」(個展, VACANT, Organized as part of the "Dance New Air 2018" Festival) 、「アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ2018」(ダッカ・バングラデシュ) 、「Re-Performance of マリーナ・アブラモヴィッチ回顧展 "The Cleaner"」(アーツカウンシル東京 東京芸術文化創造発信助成, ドイツ連邦共和国美術展示館, ボン・ドイツ, 2018) 、「共に行動すること : オノ・ヨーコ&リクリット・ティラバーニャ - Asakusa Scores for Christmas」(ASAKUSA, 2016) 、「ダダ100周年フェスティバル + SPIRAL : GALLERY VOLTAIRE」(スパイラル, “Stillllive with Nigel Rolfe” 名義, 2016) 、「Fluxus Water Pieces – Yoko Ono event scores from the collection “Grapefruit”, 1964.」(White Cube Gallery, ロンドン・U.K, 2015) など。主なプロジェクトに、2019年よりパフォーマンスアートを主体としたプラットフォーム「Stilllive (スティルライブ) 」をゲーテ・インスティトゥート東京にて主催など。
https://www.yukikoba.com


Intuitional work session, Stilllive 2021, Performance view / Photography by NODA Yuichiro
佐野桃和子 SANO Towako
東海地区出身。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科在学。リサーチや取材などを作品制作のベースとし、そこで出会う人々を通して知る社会問題や当事者性など、アートが他者とコネクトする力を模索。主な発表に、 「LIFE WORK 2021 20th」(愛知芸術文化センター, 2021) 、「Tara Jambio Art Project」(春香川県三豊市粟島会場, 2021) 、「Stillive Performance Art Platform」参加。(2019-) など。主な活動に、茶臼山高原の美術館にて滞在制作及びワークショップ活動 (2020-) 、「Innovation Summer College in 南足柄」アートコース(Mother Earth Project presents)ワークショップ企画運営 (2020) 、 「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」明後日新聞文化事業部編集長など。


《no woman admitted》Stilllive 2021, Performance view / Photography by NODA Yuichiro
敷地理 SHIKICHI Osamu
1994年埼玉県生まれ。振付家/ダンサー。東京藝術大学大学院修士課程修了。自分を客観的に見ることが不可能な中で、物質的に最も近い他者を通して自分の現実感を捉えることをテーマに制作を行う。その過程で身体の物資的な境界を確認し、曖昧にすることに関心を持つ。主な発表に『happy ice-cream』(横浜ダンスコレクション2020) 、『shivering mass, loose boundary』(TPAM2020フリンジ) 、『blooming dots』(豊岡演劇祭2020フリンジ/CAF賞2020/TPAM2021フリンジ) 、『Juicy』(横浜ダンスコレクション2021) など。主な受賞に「横浜ダンスコレクション2020」若手振付家のための在日フランス大使館賞受賞。
https://linktr.ee/osamu_shikichi


《イノセントフラフープ》Stilllive 2021, Performance view / Photography by ISHIDA Yuki, SAKAI Toru
関優花 SEKI Yuka
1997年生まれ。パフォーマンスと版画表現を軸に、芸術の形式の中で具体的な個人と共に在るための方法を制作している。横浜国立大学大学院Y-GSC修了。版行動のメンバー。主な展覧会に「版行動 映えることができない」(東京都美術館, 都美セレクション グループ展, 2021) 、「私をばらばらに説明する」(個展, 素人の乱12号店 ナオナカムラ, 2020) 、「にんげんレストラン」(Organized by Chim↑Pom, 旧歌舞伎町ブックセンタービル, 2018) など。

Stilllive 2019, Performance view / Photography by Kohta Kataoka, Courtesy of Stilllive, Goethe-Institut Tokyo

《友達と作品を鑑賞する》Stilllive 2020, Performance view / Photography by Yulia Skogoreva
武本拓也 TAKEMOTO Takuya
1990年群馬県生まれ。武蔵野美術大学映像学科卒業。美学校 実作講座「演劇 似て非なるもの」第4期修了。同時期にアクショニスト、首くくり栲象に師事し、表現とその態度を学ぶ。人の前に人がいる。あまりに何でもない、しかし途方もないその事象にある要素一つ一つと関係を取る事をテーマに、立つ・歩くなどの根源的な動作のみで構成された上演を行っている。舞台の上で何かが問題になる前の、生きている上で続いている長回しの問題に、この上演を介して取り組んでいる。これまでのソロ公演に「正午に透きとおる』(TPAM2019) 、「象を撫でる」(2018) 、「あらわれる」(2017) など。自作のほか、悪魔のしるし、生西康典、神村恵、百瀬文などの作品に俳優・ダンサーとして出演。


Stilllive 2019, Performance view / Photography by Kohta Kataoka, Courtesy of Stilllive, Goethe-Institut Tokyo
点子 Tenko
1996年ドイツ生まれ。アーティスト/モデル。3歳までロンドン、13歳までベルリンに暮らし、東京へ。2004年にモデルとしてデビューし、雑誌や広告、映画などに出演。高校卒業後はロンドンへ渡り、セントラル・セント・マーチンズでアート・キュレーションを学ぶ。現在はパリと東京を行き来し、エッセイなどの執筆のほか、映像とアートディレクションも手がける。
https://www.instagram.com/tenkotranslates


Intuitional work session, Stilllive 2021, Performance view / Photography by NODA Yuichiro
三好彼流 MIYOSHI Karu
2001年大阪生まれ。東京を拠点とし活動、パフォーマンスアーティスト。パフォーマンスに用いる舞台装置やペインティング、彫刻などメインに制作。自動と他動、コミュニケーションに現れるフィーリングという感覚による物事の共有や身体の拡張など幅広いコンセプトで制作。

《漂流する恐竜》Performance view, 2021 / Photography by Miku Morinaka